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2011年04月01日
大震災で困っている方も多い中ではありますが、本日からブログを再開したいと思います。自分にできることをしっかりやることを目標に、今月も頑張っていきたいと思います。
さて、藤田歯科医院は今日で13年目に入ります。毎年出している年報の今年の分(5月発行予定)冒頭の挨拶文をもちまして、ご挨拶とさせていただきます。
これまでの分は
1. 新築1周年を振り返る 2000.4月
2. 歯科医院におけるIT革命 2001.4月
3. 歯科医院におけるIT革命その後 2002.4月
4. 変革の時代のキーワードで見る藤田歯科医院の現在未来 2003.4月
5. 患者中心の歯科医療を目指して 2004.4月
6. カイゼンとチェック 2005.4月
7. 自己責任と信頼関係 2006.4月
8. 映画「県庁の星」と患者医者関係 2007.4月
9. 地域社会との融合を目指して 2008.4月
10. いま、ここ、そして未来へ 2009.4月
11. 高齢化社会の中の「老い」と「死」 2010.4月
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資本主義と歯科医療
2008年のリーマンショックから2年、小林多喜二の「蟹工船」が去年から50年の時を経てまたブームになっています。派遣切り村とリンクされてのことですが、今の日本は50年前の状況に逆戻りしてしまったのでしょうか。右肩上がりの経済成長が見込めなくなった資本主義の限界というか転換点でありながら、誰もそれに気がつかないふりをして生きていかねばならない世の中なのかもしれません。
経済指標にもいろいろな見方があって、決して悲観的なことばかりではないのですが、バブルの後遺症とでも言いますか、どうも抑制、つまりコストダウンで乗り切ろうという風潮が蔓延しているようです。大雑把に言えばデフレです。徹底して無駄を省き、効率だけを求めるのであれば、蟹工船の工員のように船に閉じ込められて昼夜問わず働き続けないといけないのでしょうが、現代ではその働きはロボットや機械がやってくれます。さらに、人的な働きに対する賃金は株主への配当や、会社のPR費に充てられなければ会社が維持できなくなっているようで、人的な付加価値に対する報酬(つまり賃金)は全国的に低く抑えられていると聞きます。
このような背景の中で、年功序列方式から能力主義成果主義へ転換する企業も増えてきました。それに伴ってか、いい大学に入っていい会社に入れば、一生安泰と言うような考え方は消えつつあります。TVでは高学歴でも就職難であることを伝え、自分の個性や能力を生かした仕事を選択し、成功した人の成功譚が語られます。
そういう世の中だからなのか、仕事に対する考え方も変わってきているように思います。対価としてのお金を得るためだけの仕事は、そろそろうんざりだ、ということなのでしょうが、働くことで社会に貢献すること、とか、仕事を通じて他者からの社会的承認を得るためのものという捉え方がされ始めてきているようです。社会起業という言葉も昨年あたりからブームですね。
医療はかねてから非営利であり、社会貢献を目的としたものではあるのですが、歯科医という職業も資本主義の波にのまれそうな感じもしています。インプラントのダンピング合戦や、診療時間延長など。患者さんにとってはもちろん間違いなく良いことなのですが、そういうのを実現し、かつ継続していくためには、人手や機械が要ります。そしてその人手や機械を維持していくためには利益を出し続けなければなりません。
当院でもニーズには応えたいし、必要な人材は拡充したいし最新の機材は入れたいと思ってます。しかしそれを永遠に実現し続けていこうとすると、右肩上がりの成長を今後もし続けていかねばなりません。右肩上がりであり続けるためには、果てには歯科医院も蟹工船のような現場となってしまっていくのではなかろうかと、ついつい極端な妄想をしてしまいます。
成長はするに越したことはないのですが、当院の目指しているものはそれだけではありません。現代が資本主義の曲がり角とも言える時代であるならば、ほぼ同時に新たな生き方が派生してくると思います。そのひとつは、「地域共生」の生き方ではなかろうかと思っています。
地域コミュニティの崩壊が叫ばれている昨今ではありますが、自然災害や孤独死の問題など話題に上るたびに、地域共生の必要性を感じます。本当にそれが必要だと感じたら、人の意識は変わる。地域コミュニティがなければ、どうしようもない状況と言うことを認識する人が一人二人出てくるうちに地域が変わってくる。少しずつですが、自分の住むまちのことを考える人は増えています。当院も地域コミュニティの活性化に一役も二役も買えるような役割を担っていきたいと思っています。
あっという間に13年目の春を迎え、干支で言えばふた回り目に突入する良い区切りとなりますが、これからもよろしくお願いします。
投稿者 fujix : 2011年04月01日 10:21
