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2009年09月07日
■ 世に棲む日々 司馬遼太郎
全四巻を読みました。幕末を舞台に吉田松陰とその弟子である高杉晋作を描いた作品です。吉田松陰は生真面目、実直という評価ですが、筆者の司馬氏には作品にしにくかったようで、この作品が初登場だそうです。どちらかというと竜馬や高杉晋作というやや破天荒な人物の方がお好みのようです。そりゃ、小説にはしやすいですよね。
松下村塾はわずか2年ちょっとしか存在しなかったのですが、幽獄でも罪人に教えていたというくらいですから熱心さが伺えます。またその門下生は幕末や明治で活躍した人ばかり、その影響力は素晴らしいモノだったのでしょうね。
一方、門下生の1人である高杉晋作は「おもしろきこともなき世をおもしろく」という句を残して松蔭より2歳若い28歳でこの世を去りました。タイトルである世に棲む日々はこの下に看病していた野村望東尼が「すみなすものは心なりけり」とつけたと言われているところから来ています。これにはいろんな説があるようですが、上の句だけでもインパクトがありますね。
読後の人物観としては突拍子も無い行動力を持った人物という印象を受けました。作品の完成度は高いのですが、「竜馬がゆく」くらい主観的な作品だったらもっと感情移入もあったと思います。また別の晋作本にトライしてみたい気分です。
写真は高杉晋作が挙兵した山口県の功山寺、2003年ごろ撮りました。

投稿者 fujix : 2009年09月07日 17:19
