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2009年04月01日

 ■ 年度初めのご挨拶

4月になりました。1999年の今日から藤田歯科医院は現在の地で新築し再スタートを切りましたので今日から11年目に入ることになります。当院では毎年藤田歯科医院年報を発行しているのですが、その冒頭のご挨拶をここに記しておきます。10年分のご挨拶はhttp://www.fujitasika.jp/ko/nensyoaisatu.htmlよりご覧になれます。

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 2008年は「100年に一度」と言われる金融危機が起こり、これまで当たり前のように過ごしてきた資本主義の根底が揺らいだ一年でした。そういう時代だからなのか、夢や目標を持とう、と訴えるコンサルタントがビジネス界で活躍しています。カリスマ・コンサルタントと呼ばれる方もいるそうです。「諦めなければ夢は必ず叶う」と言った人がいました。100回失敗しても101回目に、1000回失敗しても1001回目に成功すれば、夢は叶います。もし、成功する前に死んでしまったら、それを継ぐ者が達成すればよいのです。ケンタッキー・フライドチキンの創始者カーネル・サンダースが成功したのはチャレンジを続けて数十年、70歳を超えてからでした。

とは言うものの、多少の失敗ではびくともしないような夢を描けるかどうか、これもまた現代では難しいのもまた現実です。幕末の英雄、坂本竜馬は大法螺吹きと言われながらも、政府要人の椅子には目もくれず、商社を作り自分の夢である海援隊を実現させました。今となっては素晴らしき先見性ですが、当時は誰も理解できなかったことだと思います。しかし現代は鎖国の時代でも戦後の荒れ野原を開拓した時代とも違います。さらには右肩上がりの経済もありません。極端な話、すべてが整い過ぎて、新たに耕す田畑はほとんど残っていません。夢の見方を考えるよりは夢の諦め方を教えてもらう時代です。

私もまた、現実的な考え方しかできないタイプで、夢と言っても実現可能なものしか思い浮かびません。昨年のある日一念発起して、10年後の藤田歯科医院を思い描いてみましたが、あまりスケールの大きなものではなく、多分数年で実現しそうなことばかりでした。恥ずかしいので今回は公開しませんが、3年後にはまた10年後の世界を考える羽目になりそうです。

 まあ、それは今後の課題として取っておくとして、現実の毎日を少しでも充実して過ごそう、ということで、2008年は時間管理や仕事の効率化に関する書籍を読み漁りました。「手帳」、「時間術」、「思考法」、「情報整理」、さらに「勉強法」とか「脳」に関する本もブームでした。“仕事を効率よく進めて高い成果をあげる手段や習慣”という意味の「ハックス」という新語?も生まれました。スマートフォンやウィンドウズのモバイル版の端末も発売され、いかに限られた時間を仕事やそれ以外の勉強に充てるかという“自己研鑽の時代”に入っているようです。本物の実力が求められているとも言えます。一昔前なら、こういった考え方は働き詰めで、余裕がない、と揶揄されていた部分もあるのですが、現代人はそこからさらに一歩進んだところに付加価値を見出してきているようです。

 しかし、昨年の金融危機で起こったことのように、どんなに時間を効率化し、仕事をたくさんこなしても、もしかしたら社会の仕組みが変われば、なにもかも無に帰してしまう可能性もあります。毎日積み重ねてきたことが、明日になったら何の価値もないことに変わる可能性だってあります。何十年も会社一筋に生きてきた人がリストラで職を失ってしまう、生き甲斐の喪失感に襲われます。人は過去があるから、その時点でその人たりえるもので、もしも過去が無くなってしまったら、その日からどう過ごしたらよいのか、呆然と立ち尽くしてしまいそうです。

 ただ、自分がちゃんと納得してやってきたことは、例え社会で価値が無くなったとしても、自分の中で色褪せません。アップルコンピュータ創業者のスティーブ・ジョブズは、『 周囲の期待、プライド、恥や失敗への恐れ・・。こうしたものすべてはわれわれが死んだ瞬間に、さっぱり消え去ってしまう。最後に残るのは本当に大事なことだけだ。』と言いました。本当の自分を知り、自分に根ざした生き方を見つけて、周囲がいかに変化しようとも常に変わらぬ自分らしさを持ち続けること。自分が大切に思うもの、なにが自分にとって今大事なことなのか、という軸を忘れないようにしたいと思います。「現在・過去・未来」のバランスのとれた生き方・考え方、そして夢や目標をしっかりと持つこと。「いま、ここ」を精いっぱい生き、悔いのない人生を送りたいものです。

歯科界においても経営の問題は厳しいと言われ続けている昨今ではありますが、周りがどうあろうと、自分の信じた確固たる道を踏みしめて、それが即ち当院の理念(の一つ)である「来院者および地域の方々のQOLの向上」へ繋がっていけるよう頑張っていきたいと思います。本年もよろしくお願いします。

投稿者 fujix : 2009年04月01日 07:49