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2007年09月04日
予定は集中させてまとめて行うようにしてるんですけど、東京に行ったついでに、今回は土曜日の夜に将棋の羽生善治名人の講演を聞いてきました。たまたま時間が合ったので聞きに行っただけで、将棋も知らないし、羽生さんもよく知らない、という大変失礼な状況でした。

初めて生の羽生さんを見ましたが、ちょー普通の人で、多分地下鉄に乗ってても気付かないであろうオーラの無さ。喋り方も歯切れは悪いし、文脈が切れないし、「え~~っと」は多いし、変わった人だなあ、という第一印象でした。

しかし、講演の後の質問コーナーでその印象は大逆転しました。会場の人たちの質問の二手三手先を読める、と言いますか、要約能力に優れていて、的確な回答をパパッと出しちゃう。ギャグも冴えてます。やっぱりこの人天才だ!と感じました。将棋の次はTVのコメンテーターで一生食っていけるんじゃないでしょうか。私に言われたくないでしょうけど(笑)
質問の中で、「棋士は対戦のあと、悲観的なコメントが多いが、どういう心境なのでしょうか?」というのがありました。多くの質問が出ましたが、将棋好きな方の質問は特に興味深いです。「対戦中苦しいのは相手も同じ状況だから、なかなか楽観的なコメントは出せない」との事でした。でも、あとで本で読みましたが、楽観はしない、ましてや悲観もしない、ひたすら平常心で、というのが本当のようです。
これなんですね。羽生さんの講演。おそらく何度も何度も講演してるんでしょうけど、いつまでも平常心。よく見せようとか、失敗しないように話そうとかではないんですね。平常心です。どこでも、どんな状況でも平常心でいられることが羽生さんの強さの秘密なんでしょうね。
さて、「決断力」と言えば、私はあまり自信がありませんでした。温室育ちで決断の経験が少なく、勝負事もあまり好きではありません。歯科医療は科学的なものとナラティブなもので判断するので実はそんなに決断する機会は多くありません。よって、決断の記憶はくじ引きでハズレを引いた記憶とかばっかりです(笑)。でも話を聞くとそれはあくまでも確率論で、結果から学ぶものはあまり無い。本当の決断力は結果が全てと言うわけでもないし、ある時は楽しみながら、ある時は苦しみながら、その経験を次に活かしつつ、トータルなものと捉えていかなくてはならないもののようです。やはり一流の人の話は違いますね。

ミーハーな私はついサインをもらってしまいました。「玲瓏(れいろう)」というのは、四字熟語の「八面玲瓏」から取ったもので、周囲を見渡せる状況、いつも透き通った心静かな気持ちを言うそうです。
投稿者 fujix : 2007年09月04日 08:45
