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2007年08月29日

 ■ Mムーア監督「シッコ」

今アメリカで注目を集めている二人のドキュメンタリー風の告発映画監督がいます。マイケル・ムーア監督モーガン・スパーロック監督です。モーガン・スパーロックはピンと来ない方もいるかもしれませんが、30日間マクドナルドを食べ続けたらどうなるか、という問題提起をした「スーパーサイズ・ミー」の監督さんです。

映画はまだこの1本だけなのですが、TV番組では刑務所で30日間とか、無神論者とキリシタンを30日間同じ家で生活させてみるといった「30DAYSシリーズ」で、社会に対する問題提起を続けています。

2人ともユーモア溢れる切り口ですが、ムーア監督がいろんな映像を組み合わせてこれでもかとばかりにメッセージを投げかけるのに対し、スパーロック監督は黙々と事実を重ね続けるという印象が強いです。

で、本題ですが、マイケル・ムーア監督の「ボウリング・フォー・コロンバイン」「華氏911」に続く最新映画「SICKO(シッコ)」を中間のバンドールで見てきました。銃社会、テロを扱ってきた監督が今度は「医療問題」を取り上げています。

日本では国民全員が保険料を支払って国民皆保険制度がありますが、アメリカはそれぞれが保険会社と契約しています。それにはそれなりの理由と歴史があるのですが、合理的な部分もあれば問題点も多くあります。医療技術で言えばアメリカは世界屈指であることは間違いないのでしょうが、せっかくの医療技術を受けられる人々が限られてきているのです。

映画の中では、保険料を払えない低所得者が、事故や大病に罹っても充分な医療を受けられないまま死んでいった現状や、既往歴があるばかりに保険の加入を拒否されるケースが紹介されていました。

ここでアメリカの大手医療保険会社HUMANAの最近5年間の株価チャートを見てみましょう。
hum.png

右肩上がりの成長です。これが普通の企業努力がもたらしたものであれば何の問題も無いのですが、映画では保険料支払いの締め付け、支払い拒否、未払いなどの問題と関連付けていました。

これらのことに対比して、イギリスのNHS(国民保健サービス)は、病院にかかるのは無料です。保険料の支払いのみ。NHSが赤字運営になっている事を除けば、待ち時間の短縮や地域密着型などすばらしい制度を構築しています。(参照;日本と英国

日本の医療制度についても触れて欲しかったのですが、ムーア監督が「日本に行くのは遠くて面倒」だったらしくて実現しませんでした^^;

日本は皆保険ではありますが、個人負担も年々増えてきていますし、アメリカの市場主義を導入しようという動きもあって不安な点もあります。
参照アメリカに「右に倣え」の医療制度改革・・じみ庄三郎ホームページより

世界一の高齢化社会となる日本は世界に先駆けて医療福祉部門を特化すべきだと思います。医療分野で世界から評価されるような政策を取れば、政権も向こう50年位安定なんじゃないかな、なんて思うんですけどね。

投稿者 fujix : 2007年08月29日 07:10