« 週刊ダイヤモンドより「介護地獄」 | メイン | ScanSnap富士通買いました~ »

2007年05月16日

 ■ 週刊ダイヤモンドより「介護地獄」その2

週刊ダイヤモンド5/19日号の特集は「介護地獄」でした。

自治体のサービスやボランティア介護予防事業には、居住としてグループホーム。通所として小規模多機能型居宅介護、短期入所生活介護、通所介護など。在宅として訪問介護、訪問看護などがあります。今日はそれぞれの問題点について書きます。

なかでも認知症ケアの切り札と言われて期待されたグループホーム。居住者の主体性を優先し、世話人はその手助けをすると言う位置づけで「施設解体」の考えに先立って1989年に制度化されました。ですが、その収入が国が定める介護報酬で規制されるため、経営難や人員配置がギリギリになるといった難点があります。また2006年に指定が国から市町村に移り、市町村によっては財源の厳しさからグループホームの総量規制を行わざるを得ないところもあるようです。また殺人事件や火災などのニュースも耳にするようになり、運営の大変さを感じられます。優れたシステムだけに確固とした理念を持った運営者も多いでしょうから、暗いニュースだけで判断してはいけないのでしょうけど。

昨年の介護保険制度の改正で始まった小規模多機能型居宅介護施設は、その名の通り多機能な癒しのスペースがあったり、デイケア・訪問・泊まりなどニーズに合わせたサービスが受けられる施設です。とても良いサービスなのですが、ここでもやっぱり介護報酬の低さに採算が取れず、普及は当初の予定よりもかなり遅れています。

そして高齢者専用賃貸住宅。まだ介護は必要ではないが、自分で料理を作るのは面倒だ、という高齢者の住居として注目されています。介護サービスがセットではないため、一時金が無いこと、入居契約ではなく、賃貸契約のため、追い出される心配もありません。

これも良いサービスのように見えますが、実際は持ち家思考が強い日本人はなかなか住み替えしない、とか、住み替えたと思ったらすぐに介護が必要になって介護サービスを付与したらコスト高になった、などの運営上の問題があるようです。また有料老人ホームより規制が緩いので規制逃れに使われたり、運営が適当だったりするケースもあるようで利用者からはわかりにくいという声もあるようです。

結局問題点は介護報酬の削減につきます。削減=適正化と思われる方もいるでしょうが、最初から低ければ参入時に計画できたのかもしれませんが、介護保険立ち上げ当初から数年のうちに削減しますと、あっさり減ってしまっては運営サイドは頭が痛い問題です。例えば5%削減とすれば仮に年間1000万円の売上高があったとして、何もしなくても50万円の売上減となってしまいます。すでに購入済みの建物や機材の分は減らしようがありませんから、そのツケは人件費に回されがちで、人材の流出につながりかねません。介護保険設立時は夢のある職業と思われ人気だった介護職も今やホームヘルパーの有資格者のほとんどがペーパーホルダー。介護職離れが進んでいます。

国の予算はゼロサムで、どこかを増やすにはどこかを減らさねばならないのでしょうが、諸外国と比べても日本の医療福祉分野への予算算定額は少ないと言えます。
(参照:三重県医師会 日本の医療制度が崩壊する?!

いろいろ問題は多いと言えるでしょう。

daiyamondo070519.jpgこの他にも現在の日本の介護についてよくまとまってます。画像クリックでネットからも入手可能です。

投稿者 fujix : 2007年05月16日 06:28

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.fujitasika.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/221