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2007年05月08日
幸せやQOLについて考えようシリーズです。
前回「豊かさとは何か」で、豊かさの条件の一つに「社会保障」を挙げました。皆で助け合って生きよう、という保健福祉の充実は大切なことなんですが、誰もがそうとわかっていても必ずしも政策に反映されないのは、他に何か理由があるからとしか思えません。特に経済学者には社会保障に反対する意見が多いようです。なんて経済学って冷徹なの?と思いますが、そこにはちゃんとした根拠があるようです。
今日から2日に分けて、は経済学の視点から社会保障を考えていくためにちくま新書の「これも経済学だ!」中島隆信著を参考にまとめていきます。
格差社会。勝ち組負け組。ワーキングプア。ニート、引きこもり。ホームレス。などなどの最近の社会問題のキーワードからも社会的な弱者(弱者という言葉が適当とは思いませんが、ここではこの本のまま進めます)の存在が浮き出されています。
現在の日本の医療制度や社会保障は国民負担が上がる一方であるため、以前と比べると厳しい状況であることは一目瞭然です。国からもっと支給されれば助かることは間違いないのですが、経済学者の多くは弱者保護に否定的な立場をとっています。
働けば報酬があり、働かないと報酬が無い、というインセンティブも経済学的には必要です。勿論現代の問題点は働きたくても雇用者がいないとか、一生懸命働いているのに賃金が安い、ということなのではありますが、一斉に政府が援助するのも難しいかと思います。もしも働いていない人に月30万円を支給しましょうということになったら、だれもまともに働こうとしなくなるからです。
これでは有益な労働資源も無駄になりますし、一度認定してしまうと取り外すのが大変になります。またその認定にもコストがかかってきます。またどの程度まで社会保障するかは現在までコンセンサスが得られているわけではなく、これからも難しい問題となるでしょう。
われわれの目指す「豊かな生活」は消費や余暇生活のみでも実現できるわけではありません。自分の能力を発揮できる仕事に就くこと。仕事の喜びが先にあり、カネは後からついてくる、というような生きる喜びを生み出せる制度作りも必要のようです。
このような考えがいきなり法令になっちゃったのが、今回は2005年秋に成立した「障がい者自立支援法」です。が、詳しくは次回へ続きます。
投稿者 fujix : 2007年05月08日 05:50
