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2006年03月06日

 ■ 情報化の取り組み2003

当院における医療情報への取り組み2003

今回は
病気、病院、医者などの医療情報
病院(内)の情報・・院内でのスタッフ間の情報
患者さんの情報・・個々のカルテ等の情報
の3つを近年よく耳にするキーワードと共に考えてみました。

キーワードその1「情報化」

 インターネットの普及により派生した「情報化」の波はブロードバンドによって益々スピードを高めてきました。いわゆる医療情報は、病気、病院(医者)、患者さんの3つの情報を総合したものですが、このそれぞれをどこまで公開するか、一般化するかというのが昨今の医療現場の話題となっています。

この点ではホームページ(以下HPと略)が大きな貢献をしています。難しい病気でも自宅にいながら医療情報が手に入るようになりました。わかりやすさのばらつきや、発信側の私情の介入によるバイアスの問題をクリアするため、2-3件のHPをハシゴするとよいでしょう。当院のHPは一般歯科医院のHPの性質上、病院の案内のニュアンスが高く、詳細な病気の原因や症状は他に譲っています。今後どうあるべきかは試行錯誤の途中ですが、コミュニケーションの一つとしてのHPの利用と言う風に考えています。

患者さんの情報としては、突っ込んで考えると「カルテ開示」という問題になります。今まで医者のものだったカルテ情報もまた情報化されつつあるものの一つです。「カルテの問題」はここ数年で、社会問題としても捉えられてきています。一つにはカルテの概念そのものがまったく変わってきているように思います。以前は「医者のもの」であったカルテは、医者だけが読んでわかればよかったので、略語、専門用語、英語、ドイツ語で殴り書きされていても支障はありませんでした。ところがカルテは「患者さんのもの」という認識が高まってきました。開示に耐えうる、読みやすい、わかりやすいカルテが求められてきています。カルテの問題が社会的にどうであるか、当院においてはどうであるか、ということを勉強会で行いました。

病院の情報としての院内の情報化については下の項で記します。

キーワードその2「グローバルスタンダード」

 グローバル・スタンダードとは、特定の国や地域、企業などだけで適用されている基準ではなく、世界中どこでも適用される基準や規格、ルールといった意味で使われています。今まで日本だけで通用していたことを世界共通なものにしようというわけです。これによりJIS規格はISO(国際標準化機構)規格に変わってきています。

 医療界でも「EBM」や「クリティカルパス」といった動きが盛んに進められています。詳しくは述べるスペースがありませんが、術者によって異なった診断や術式をなくし、科学的根拠に基づいて医療を行おう、ということです。このことは医療においても規格化され、標準化された医療技術を培うということに繋がっており、院内のシステムを作ったり、診療マニュアルを整備することの重要性が謳われています。マニュアル世代、と呼ばれるように「マニュアル」という言葉には経験則優位の意味がありましたが、最近はISOを取得する歯科医院も増え、マニュアルの意味も変わってきています。

2002年は当院でも診療マニュアルの作成を行いました。目的は「マニュアルを作ること」ではなく、それが確実に運用されるシステムを構築することであるため、「出来ないかもしれない」「忘れてしまうこともある」というのを前提にマニュアル作り、システム作りをすることでミスや二度手間を減らすことも出来ました。マニュアルはファイル数が130、容量で200MBを超え、ここに載せることは出来ませんが、院内の「規格化、標準化、単純化」を行うには大変役に立ちました。これが病院の情報化の根幹をなすものになると考えています。

 ところで、生命保険や年金の話で、よく自分の財産は自分で守ろうといったようなことが聞かれるようになりました。これは情報化が進むことでご都合主義は破綻し、グローバルスタンダードによって日本だけの決まり事や自分だけの決まり事は通用しなくなってきたからでしょうか。一般常識や法律で世の中全てが動き始めたのです。やる気や情熱よりも「成果」が評価される傾向にあるようです。成果や結果を重点に置くことで無駄を省き、目的を明確にした仕事が求められるようです。さて、当歯科医院では、今年すぐにこれらを取り入れていく必要はありませんが、2003年は少しずつ世間一般の会社のしくみを真似して行く予定です。

キーワードその3「自立」

 そんな中で最後のキーワードは「自立」です。一言で自立と言ってもいろんな意味があります。健康面での「自立」は上に記載した内容とはちょっと意味が異なってくるかもしれません。僕が当初からお付き合いのあるNPO法人Well-being(旧称福岡予防歯科研究会)やネパール歯科医療協力会では、ヘルスプロモーションの概念から自立支援型の活動を行っています。患者さんが自ら健康の坂を登って行き、我々医療人はそのサポーターである。主役は我々ではなく患者さんである。といったことを頭に置きながら、2003年度は我々や従業員が自立することを念頭に置きつつ、みなさんが自立する手助けが出来るよう日々努力を重ねていきたいと思います。

2003.4月 記

投稿者 fujix : 2006年03月06日 17:12